中性脂肪は低すぎてもダメ?理想的な数値とは

健康コラム

「中性脂肪は高すぎると健康に悪い」とよく言われますが、実は低すぎても体に悪影響を及ぼすことがあります。適正な中性脂肪の範囲を知り、バランスの取れた健康管理をすることが重要です。

この記事では、中性脂肪の理想的な数値や、低すぎる場合のリスクについて詳しく解説します!


1. 中性脂肪の理想的な数値とは?

● 健康診断でチェックされる「中性脂肪値」

中性脂肪(トリグリセリド:TG)は、血液中の脂質の一種で、健康診断では「TG(トリグリセリド)」という項目で測定されます。

日本動脈硬化学会の基準では、以下の範囲が「正常」とされています。

分類血中中性脂肪(TG)値(mg/dL)
低すぎる30mg/dL以下
理想的な範囲50~149mg/dL
やや高め150~199mg/dL
高い(注意が必要)200mg/dL以上

**50~149mg/dLの範囲が「健康的な中性脂肪値」**とされています。
150mg/dLを超えると動脈硬化のリスクが上がるため注意が必要ですが、30mg/dL以下の「低すぎる状態」も問題です。


2. 中性脂肪が低すぎるとどうなる?健康リスクとは

● 低すぎる中性脂肪の原因

中性脂肪が低くなる主な原因は以下の通りです。

  1. 極端なダイエット・食事制限
    • 脂質や糖質を極端にカットすると、中性脂肪が減りすぎることがあります。
  2. 栄養不良(特に低栄養状態)
    • 食事の量自体が不足していると、エネルギー源である中性脂肪が枯渇します。
  3. 過剰な運動
    • 激しい運動をしすぎると、エネルギーとして中性脂肪が消費され、値が低下します。
  4. 慢性的な病気(肝疾患・甲状腺機能亢進症など)
    • 肝疾患(肝硬変・肝炎)では、脂質の代謝がうまくいかず、中性脂肪が低下することがあります。
    • **甲状腺機能亢進症(バセドウ病など)**では、新陳代謝が活発になりすぎて中性脂肪が減少します。
  5. 吸収不良症候群(脂質の消化・吸収がうまくできない状態)

● 中性脂肪が低すぎると起こるリスク

🔻 エネルギー不足による疲労感や体力低下
中性脂肪は、エネルギーの貯蔵庫としての役割を果たしています。そのため、低すぎると疲れやすくなったり、体力が落ちたりすることがあります。

🔻 免疫力の低下
脂質は細胞膜の材料になり、免疫細胞の働きをサポートしています。中性脂肪が低すぎると、免疫力が低下し、風邪をひきやすくなったり、感染症にかかりやすくなったりします。

🔻 ホルモンバランスの乱れ(特に女性)
脂質はホルモン(エストロゲン・テストステロンなど)の材料になります。中性脂肪が少なすぎると、女性の場合は月経不順や生理不順、男性の場合は性ホルモンの低下による精力減退が起こる可能性があります。

🔻 肝機能の異常
肝臓での脂質の合成が正常に行われていない場合、中性脂肪が低すぎることがあります。特に、肝硬変や慢性肝炎の可能性がある場合は、医師の診察を受けることが重要です。


3. 中性脂肪を適正に保つための対策

中性脂肪は「高すぎてもダメ」「低すぎてもダメ」なため、適正範囲(50~149mg/dL)を維持することが大切です。

● 低すぎる場合の改善方法

バランスの良い食事をとる

  • 炭水化物・脂質・たんぱく質をバランスよく摂取する。
  • 脂質は「良質な油」を選ぶ(オリーブオイル・ナッツ・青魚の脂など)。

適度な運動を心がける(過度な運動は控える)

  • ウォーキングや軽めのジョギングなど、適度な運動を続ける。

健康診断の結果を定期的にチェックする

  • 30mg/dL以下の場合は病院で相談するのがベスト!
  • 肝機能や甲状腺の異常がないか調べることも大切。

適度に脂質を摂ることを意識する

  • 脂質カットダイエットをやめ、適量の脂質を摂るようにする。

4. まとめ:中性脂肪は適正範囲を維持するのが大事!

中性脂肪の理想的な数値は「50~149mg/dL」
150mg/dL以上は動脈硬化のリスクがあるため注意!
30mg/dL以下の「低すぎる状態」も健康リスクがある!
低すぎるとエネルギー不足・免疫低下・ホルモン異常の原因になる
バランスの良い食事・適度な運動で適正な中性脂肪値を維持しよう!

中性脂肪は「ゼロにすれば健康になる」というものではなく、適量を維持することが重要です。健康診断の結果をチェックしながら、理想的な数値を目指していきましょう! 😊✨

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